2010年08月31日
2010夏北海道⑤ ~修整~
~8月15日 9日目~
午前5時30分起床
空はどんよりと低い雲が立ち込めています。
昨日の「旅の基本は時計回り」が呪文のように頭から離れず
これから予定している道北めぐりは
いつものように時計まわりとします。
そのため今日は体制を立て直すために一旦帯広方面へ下ることに♪
時間があれば、昨日ローライダーさんが薦めてくれた
糠平温泉の湯元館に向かうつもりです。
この旅で一番計画性のある朝です(爆)。
のんびり朝食をとっていては
和琴離脱の決心が鈍りそうなので
朝食をとらずに撤収開始。
午前6時30分
全ての撤収を完了しました。
実は水戸のカブおじさんには今日和琴を発つことを告げていません。
昨日はなぜか言い出せなかったんです。
水戸のカブおじさんはもう起きているだろうか。。。
そっとテントに近寄ってみると
カブおじさんは既に朝食を済ませてテントの中で誰かに宛てたメールを打っている様子。
・・あの。。
おはようございます。
私は、今から発ちます。お世話になりました。
水戸のカブおじさんは一瞬驚いたような表情の後
テントから出て立ち上がろうとしてます。
でも、いうことのきかない右手右足が危なげに見えたので
私は
どうぞそのままで。。。と。
・・・そうですか。こちらこそありがとうございました。
と若輩の私に深く頭を下げておられます。
少しの沈黙の後、いつもよりトーンの高い声で
・・いや~~私はね。今年もあなたにお会いできてホントに良かった。
そして少し詰まるような声で
ここ数日はホントに楽しかった。。
・・ハイ。。私も楽しかったです。
私もそう言いながら、なんだか今生の別れのような
水戸のカブおじさんの口ぶりが気になります。
私は続けました。
・・あとひと月くらいあるじゃないですか。
ここにいればまだまだ楽しいことがきっとありますよ。
そうですね。。。
カブおじさんの声のトーンがまた低くなります。
では失礼します。
また来年お会いしましょう。
そう言って、もう一度お辞儀をしてから
水戸のカブおじさんのテントを後にしました。
・・・・ふう。
周りのキャンパーにも挨拶を済ませ
和琴を名残惜しむようにタバコを1本ふかしてから
メットをかぶり
重戦車を手押しで湖心荘側の出入り口に向かいます。
すると後ろから私を呼ぶ声が。
水戸のカブおじさんが右足を引きずりながら
わざわざこちらへ歩いてこられます。
私が足を止め、メットを脱ぐと
水戸のカブおじさんは
・・・こんな格好ですみません。。
少しばつが悪そうな表情の後
・・・実はね。。今年はあなたと会えないんじゃないかと思ってたんです。
でもね、、約束どおり今年も来てくれた上に
あなたのような立派な社会人が
こんなでたらめな人生を生きた老人の相手をしてくださったことが嬉しかったんです。
ありがとうございました。。。
・・・・・・・。
私は普通の会社員だし、
水戸のカブおじさんだってここでの3年間の話を総合すると
普通ではないながらも立派な人生をおくってこられた尊敬に値する人物です。
私は黙って聞いていました。
水戸のカブおじさんは更に続けます。
・・もう和琴に来るのは今年でやめようと思ってるんです。。
コレにはさすがに驚きました。
思わず
どうしてですか?と訊ねると
・・正直な話ですね。。ココに長くいても面白くなくなってきたんです。
最近はなんだかここに来るキャンパーの中にも入って行き辛くなってきました。
こんな怪しい老人だから仕方ないんですけど。。
13日の夜、水戸のカブおじさんが嘆いていたシーンが
頭をよぎります。
私はね。。。
今年あなたにお会いできたので、さっき北海道を発つ決心がつきました。
私は何も言えなくなってしまいました。
しばし沈黙の後、水戸のカブおじさんは
・・あ、、すみません。
わざわざお呼びとめしてつまらない話をしてしまいました。
くれぐれも道中気をつけて無事に旅を続けてください。
私は最後に深く頭を下げて
午前7時
和琴を後にしました。
後日、水戸のカブおじさんから会社にメールがきました。
あの数日後、ほんとに北海道を発って
8月22日に水戸に無事帰着されたようです。
メールの最後に
「また来年和琴でお会いしましょう」・・と書いてありました。
・・・なんだ。また来るんじゃん♪
今にも雨が降りだしそうな曇天。
まずは一旦弟子屈方面に出てから国道241号を西進し阿寒湖方面に。
阿寒湖から更に足寄に向かう途中
午前9時30分
休憩♪
こんな時間から何やら賑わってるこのテントが気になったんです。
裏に回ると
地元の農家さんらしき人達が大量のトウモロコシを茹でています♪
朝飯にちょうどいいや。。
表のにぎやかなテントに戻り、地元の女子高生らしい店員に
1本ください♪
というと
今ちょうど茹でてますから、向こうのテントで無料のゆで芋がありますから
食べながら少し待っていてください。と言われました。
無料の茹で芋♪
ほんとだ♪
遠慮なく1つ頂きました。
茹でたてホクホク。。うま~~。
程なくトウモロコシが茹で上がったようなので
150円を支払い1本GET。
茹でたてプチプチ。。うま~~♪
ついでにコップ1杯の牛乳を購入して
ちょうどいい朝食でした。
ご馳走様。
さてこのまま足寄市街に突入します。
足寄に入ってすぐに分かるのは
ここが松山千春の出生地だということ。
こんなのや
道の駅建物入り口。
中に入ると2階はこんな風。
そう言えば、うちの両親は夫婦でそろってチハラーなので
写メでも送っておきます。
私の場合、松山千春と聞いて思い浮かぶのは
同じ北海道出身のシンガーソングライター蓑谷雅彦なんですけどね♪
80年代前半に京都で深夜ラジオのパーソナリティーをやっていて
毎週楽しみに聞いたもんです♪
千春の物まねが得意だったからか
よく千春の二番煎じなどと揶揄されましたが
オリジナリティーあるいい歌うたってました。
・・・今どうしてるのかな。。
蓑谷雅彦をメットの中で口ずさみながら
千春の実家を探します(爆)。
午前10時30分
ありました(爆)。
すぐにおじさん軍団がやってきたので退散。
明らかに近所迷惑ですね(汗)。
そもそも、顔の看板もどうかと思いますが。。
足寄を後にして
国道247号・242号で帯広市内に入ります。
ちょうど帯広は夏祭りの真っ最中のようで
碁盤の目状の道路はところどころで通行止め。
しかも、
「マジデ雨フル5秒前」って感じです。
そろそろ昼時なので
折角帯広にいるなら豚丼にしましょう。
・・私も一時期豚丼に執着して食べ歩いてたことがあって
個人的に北海道豚丼ナンバー1は白糠なんですけどね(爆)。
久々に人気店のぱんちょうに到着です。
帯広駅前なので
バイクは駅前メイン通りを折れた向こう側の歩道に
止めさせてもらいました。
げっ。。相変わらず凄い行列。
おまけに雨まで降ってきました。
・・・なんだか今日はもう走る気分じゃありません。
へたれな私は列に並びながら携帯で禁断のビジホ探し(爆)。
北海道のビシホと言えばパコかなあ。。温泉あるし。
ホテルパコ帯広の予約に成功しました♪
軽く1時間待ちを覚悟していた行列ですが
あまりの雨脚に離脱組が続出。
おまけに御一人様ワープ適用で並びはじめて20分後には
どーん♪
ライダーたるものコレくらいの雨では動揺しないのです。(大嘘)
味はもちろん美味いですが、並の豚丼です。
まあ、北海道に来て一度も豚丼に会えないのは寂しい限りなので
これはこれで満足です。
午後0時30分
店の外に出るとまだ雨が降っています。
今日はもう走らないと決めたので気は楽ですが
これからレインウェアに着替えてホテルを探すのが憂鬱です。
小走りでバイクまで戻ると
・・あれ?
バイクを止めたのはホテルパコ帯広の前でした(爆)。
ラッキ~♪
エンジンかけるまでもなくロビー前まで手押しで移動です♪
通りに面した屋根付きのロビー前にバイクを置けるこのホテルは
防犯面でもポイント高し。
気に入りました。
こんな時間にチェックインできるかとフロントで訊ねると
掃除が終わった部屋があるのでOKとか。。
またまたラッキ~。
必要な荷だけ下ろして早速チェックイン。
あてがわれた部屋はダブルのシングルユース♪
まさかのラッキー3連発で今日はほんとについてます。
自慢の温泉は2時半からだというので
それまでロビー奥のコインランドリーでたまった洗濯物を処理しますか♪
部屋に入るとドーンとでかいダブルベッド。それに液晶テレビ。
文明よ、こんにちは♪
ちなみにこんな感じ。
洗濯の待ち時間にテレビをつけて情報収集。ニュース番組をあさります。
・・・なに?。。またやっちゃったの?清水健太郎。
程なく洗濯も終わり、地下の温泉へ。
いいお湯でした。
露天風呂の隅にある牛乳風呂は微妙でしたが。。。。
部屋に戻りテレビを見ているうちにうつらうつら。。。
Zu・・・zzzzzzzz。。。
午後6時
すっきり目が覚めました。
折角なので、外に繰り出しますか。。。♪
ロビーに下りて外を見るとやはり雨が降っています。
傘もないのでどうしたものかと、ロビーにあった飲食店MAPに目をやると
50メートルほど先に「鳥せい」があるじゃないですか♪
帯広を中心に道内28店舗を構える鳥料理チェーンですが
一度行ってみたかったんです。
ココなら傘は要らないし。
外へ出ると、祭り特有のザワザワ感♪
好きですね~こういうの。。
広い通りの両端は露天でびっしり。
浴衣の老若男女がいっぱいです。
雨は降ってますがテンション上がりまくり♪
祭り見学は後にするとして
なんとか濡れることなく目的の店に到着。
祭りの影響か店内は大盛況
注文したのは炭火焼とおにぎり2個
さすが有名店だけあって美味いですね。
目の前の巨大炭火コンロで大量に手焼きされる子ぶりな若鶏の半身は
塩で味付け。
カワがパリッと仕上がっていて最高です。
半身の場合はいろんな部位を楽しめるのも魅力ですね。
とにかくビールにもよく合いほろ酔い気分で
ご馳走様でした♪
店をでるとまだ雨です。
アーケードを見つけたので散策することに。
少し歩くと祭りのメイン会場と思われる場所に出ました。
たった今盆踊りが始まったばかりのようです。
その横ではストリートパフォーマーが人だかりを作っています。
この時期は毎年どこに行っても祭りに出くわすのですが
どこで見ても祭りはいいもんですね。
私はしばらく目の前のパフォーマーの芸に見入ってしまいました。
目を奥にやると
見覚えのある景色が。。
暗くて最初は気づかなかったのですが
これは六花亭の裏口です。
雨のこんな時間なのにバイクが4~5台止まってました。
せっかくなのでデザートにとサクサクパイを1本ゲットしてホテルに向かいます。
途中コンビニで缶コーヒー2本と朝食用のサンドイッチを購入。
部屋にもどってしっかりサクサクパイを頂きました♪
テレビの天気予報では
あすは回復傾向のようで一安心。
そしていつの間にか気絶したようです。
~8月16日 10日目~
久々のベッド寝。
心ゆくまで寝坊する予定だったのですが
3時頃目が覚めてしまいました。
することもないので
地下の温泉にGO。
部屋に戻ると眠くなり2度寝。
起きては寝、起きては寝。。
イマイチ消化不良気味の睡眠でした。
午前7時30分
チェックアウト。
昨日は雨から逃れたライダーがたくさんいたようです。
「旅に基本は時計周り」
この極めて個人的な鉄則に従い
残り少ない日程ではありますが、今日から仕切り直して道北をまわる予定です。
したがって、日本海を目指すことになりますが、
タウシュベツ橋梁を一度も見たことが無かったので
まずは国道273号を北上します。
上士幌を過ぎ糠平湖へ。
ローダウンさんが薦めてくれた湯元館の前には
バイクが数台止まってます。
ひなびたいい雰囲気のこじんまりとした温泉街です。
ここはまたの機会に。。。
午前9時
路肩の駐車帯にバイクを止めます。
逆を向いているのは一旦行き過ぎて戻った為w。
この先なの?
怖い。
木片のチップが敷き詰められた歩きやすい道ですが
あまり奥に入りたくないなあ。。
わざと咳払いしながら音を立てて進みます。
そして
じゃ~ん!
ここのところの雨でもちろん水没です(爆)。
さらに国道237号北上。
三国峠。
お約束ショット♪
TMによると標高1139メートル。道内最高所の峠です。
NV-U35はほぼ正確な高度を示してます。
三国峠を越えると
空は更に青く、雲は更に白く♪
気持ちいい~。
大雪湖
石狩川の上流ですね。
奥に見える大雪系の山には雪が残ってますよ。
・・それにしても美しい景色。。
国道273号をさらに進みます。
渡道3日目に雨天のため下向きながらスルーしてしまった層雲峡を堪能します。
堪能、、?・・と言っても速度を落とし気味に走り過ぎるだけですが。
正午
旭川市内で昼食をとります。
大好きな蜂屋でラーメン♪
しかし、いつも旭川は暑いですなぁ。。。
GSの外気温計で33℃。。。
醤油ラーメン大盛り、油多め♪
一度食べると忘れなくなるほどインパクトのある個性的なスープ。
好き嫌いが明確に分かれますね。
私にはどストライク!
今日も地元客で賑わってます。
さて、ここから一気に日本海へ出ます。
旭川市内から道央自動車道で士別剣淵ICへ
無料高速区間は最大限活用です♪
士別からは国道239号で一気に日本海へ出ます。
一週間ぶりの日本海♪
曇ってるし。。
苫前から約10キロ北上すると
蓑谷雅彦の出生地である羽幌を通過します。
蓑谷の「片思い」を口ずさみながら
10年前、凍えて震えながら雨宿りさせてもらった座敷付きのバス停を通過。
懐かしい。。
そこにたたずむ20代だった自分の姿を想像してみます。
その後は一気に手塩まで北上。
ここまでくれば
サロベツ原野はもう目の前。
そして
午後3時30分
北緯45度モニュメント。
天気が良ければ利尻島が見えるはずのショット。
スクリーンに雨粒が。。。。
・・でも向こうには青い空がかすかに見えるような。。
ひゃっほ~い!
これぞサロベツ原野オロロンライン♪
誰が言ったか知らないが(私です)「日本の旅の基本は時計周り」とは
・・・・・よく言ったものだ!
例年だと初日に走ることの多いこの道ですが
やっぱりいいもんです。
来てよかった~。
納沙布岬、稚内市内をスルーして
とうとうやって参りました。
午後5時
宗谷岬。
既に10回以上は訪れていますが
やはり感慨深いものはありますね。
当たり前ですが
写真左側が日本海、右側がオホーツク海♪
人間が区別した
ただの呼び方なんですけどね(爆)。
少し風があります。
今日の寝床はここから30キロほどオホーツク沿いを下った
猿払キャンプ場に決定済みですが
海沿いの何も無い牧草地なので
風が心配です。
途中セイコマでアルコールを調達。
午後6時
到着。
・・・ね。何も無いでしょ♪
風は心配したほどでもないので
さっさと設営してしまいましょう。
・・と、その前に
実はこのキャンプ場、お隣は道の駅です♪
出かけにカミサンからもらった餞別で
アレを買わないと。。
ありがたくGETしましたよ♪
・・どこかの食堂でホタテ丼でも頂こうかしら・・とも考えたのですが
こちらの方がいろんな食べ方できるし♪
午後6時30分
設営完了。
今日は牛が放牧されていませんが、(時間が遅いからかな??)
後ろ柵に白黒のホルスタインがいると
いい絵になるんです♪
このキャンプ場には隣にお風呂もあります。
温泉ではなさそうですが、ありがたいですね。
風呂から上がり、ビールをプシュッとやってしばらく涼しい風に当たります。
最高~♪
飯炊き、飯炊き♪
午後8時
カミサンホタテを食塩ひとつまみの水で解凍して
ホタテ丼でいただきま~す。
・・・うまい!!
充分な甘みとさくさくした生けホタテの食感♪。
やはり、町のスーパーで入手したものとは「質」が違いますよ~。
しあわせ。
いつの間にか雲が去って星空になってます。
さて、ここに泊まると
楽しみがあるんですよ♪
午後9時30分
おやすみなさい。。。
午前5時30分起床
空はどんよりと低い雲が立ち込めています。
昨日の「旅の基本は時計回り」が呪文のように頭から離れず
これから予定している道北めぐりは
いつものように時計まわりとします。
そのため今日は体制を立て直すために一旦帯広方面へ下ることに♪
時間があれば、昨日ローライダーさんが薦めてくれた
糠平温泉の湯元館に向かうつもりです。
この旅で一番計画性のある朝です(爆)。
のんびり朝食をとっていては
和琴離脱の決心が鈍りそうなので
朝食をとらずに撤収開始。
午前6時30分
全ての撤収を完了しました。
実は水戸のカブおじさんには今日和琴を発つことを告げていません。
昨日はなぜか言い出せなかったんです。
水戸のカブおじさんはもう起きているだろうか。。。
そっとテントに近寄ってみると
カブおじさんは既に朝食を済ませてテントの中で誰かに宛てたメールを打っている様子。
・・あの。。
おはようございます。
私は、今から発ちます。お世話になりました。
水戸のカブおじさんは一瞬驚いたような表情の後
テントから出て立ち上がろうとしてます。
でも、いうことのきかない右手右足が危なげに見えたので
私は
どうぞそのままで。。。と。
・・・そうですか。こちらこそありがとうございました。
と若輩の私に深く頭を下げておられます。
少しの沈黙の後、いつもよりトーンの高い声で
・・いや~~私はね。今年もあなたにお会いできてホントに良かった。
そして少し詰まるような声で
ここ数日はホントに楽しかった。。
・・ハイ。。私も楽しかったです。
私もそう言いながら、なんだか今生の別れのような
水戸のカブおじさんの口ぶりが気になります。
私は続けました。
・・あとひと月くらいあるじゃないですか。
ここにいればまだまだ楽しいことがきっとありますよ。
そうですね。。。
カブおじさんの声のトーンがまた低くなります。
では失礼します。
また来年お会いしましょう。
そう言って、もう一度お辞儀をしてから
水戸のカブおじさんのテントを後にしました。
・・・・ふう。
周りのキャンパーにも挨拶を済ませ
和琴を名残惜しむようにタバコを1本ふかしてから
メットをかぶり
重戦車を手押しで湖心荘側の出入り口に向かいます。
すると後ろから私を呼ぶ声が。
水戸のカブおじさんが右足を引きずりながら
わざわざこちらへ歩いてこられます。
私が足を止め、メットを脱ぐと
水戸のカブおじさんは
・・・こんな格好ですみません。。
少しばつが悪そうな表情の後
・・・実はね。。今年はあなたと会えないんじゃないかと思ってたんです。
でもね、、約束どおり今年も来てくれた上に
あなたのような立派な社会人が
こんなでたらめな人生を生きた老人の相手をしてくださったことが嬉しかったんです。
ありがとうございました。。。
・・・・・・・。
私は普通の会社員だし、
水戸のカブおじさんだってここでの3年間の話を総合すると
普通ではないながらも立派な人生をおくってこられた尊敬に値する人物です。
私は黙って聞いていました。
水戸のカブおじさんは更に続けます。
・・もう和琴に来るのは今年でやめようと思ってるんです。。
コレにはさすがに驚きました。
思わず
どうしてですか?と訊ねると
・・正直な話ですね。。ココに長くいても面白くなくなってきたんです。
最近はなんだかここに来るキャンパーの中にも入って行き辛くなってきました。
こんな怪しい老人だから仕方ないんですけど。。
13日の夜、水戸のカブおじさんが嘆いていたシーンが
頭をよぎります。
私はね。。。
今年あなたにお会いできたので、さっき北海道を発つ決心がつきました。
私は何も言えなくなってしまいました。
しばし沈黙の後、水戸のカブおじさんは
・・あ、、すみません。
わざわざお呼びとめしてつまらない話をしてしまいました。
くれぐれも道中気をつけて無事に旅を続けてください。
私は最後に深く頭を下げて
午前7時
和琴を後にしました。
後日、水戸のカブおじさんから会社にメールがきました。
あの数日後、ほんとに北海道を発って
8月22日に水戸に無事帰着されたようです。
メールの最後に
「また来年和琴でお会いしましょう」・・と書いてありました。
・・・なんだ。また来るんじゃん♪
今にも雨が降りだしそうな曇天。
まずは一旦弟子屈方面に出てから国道241号を西進し阿寒湖方面に。
阿寒湖から更に足寄に向かう途中
午前9時30分
休憩♪
こんな時間から何やら賑わってるこのテントが気になったんです。
裏に回ると
地元の農家さんらしき人達が大量のトウモロコシを茹でています♪
朝飯にちょうどいいや。。
表のにぎやかなテントに戻り、地元の女子高生らしい店員に
1本ください♪
というと
今ちょうど茹でてますから、向こうのテントで無料のゆで芋がありますから
食べながら少し待っていてください。と言われました。
無料の茹で芋♪
ほんとだ♪
遠慮なく1つ頂きました。
茹でたてホクホク。。うま~~。
程なくトウモロコシが茹で上がったようなので
150円を支払い1本GET。
茹でたてプチプチ。。うま~~♪
ついでにコップ1杯の牛乳を購入して
ちょうどいい朝食でした。
ご馳走様。
さてこのまま足寄市街に突入します。
足寄に入ってすぐに分かるのは
ここが松山千春の出生地だということ。
こんなのや
道の駅建物入り口。
中に入ると2階はこんな風。
そう言えば、うちの両親は夫婦でそろってチハラーなので
写メでも送っておきます。
私の場合、松山千春と聞いて思い浮かぶのは
同じ北海道出身のシンガーソングライター蓑谷雅彦なんですけどね♪
80年代前半に京都で深夜ラジオのパーソナリティーをやっていて
毎週楽しみに聞いたもんです♪
千春の物まねが得意だったからか
よく千春の二番煎じなどと揶揄されましたが
オリジナリティーあるいい歌うたってました。
・・・今どうしてるのかな。。
蓑谷雅彦をメットの中で口ずさみながら
千春の実家を探します(爆)。
午前10時30分
ありました(爆)。
すぐにおじさん軍団がやってきたので退散。
明らかに近所迷惑ですね(汗)。
そもそも、顔の看板もどうかと思いますが。。
足寄を後にして
国道247号・242号で帯広市内に入ります。
ちょうど帯広は夏祭りの真っ最中のようで
碁盤の目状の道路はところどころで通行止め。
しかも、
「マジデ雨フル5秒前」って感じです。
そろそろ昼時なので
折角帯広にいるなら豚丼にしましょう。
・・私も一時期豚丼に執着して食べ歩いてたことがあって
個人的に北海道豚丼ナンバー1は白糠なんですけどね(爆)。
久々に人気店のぱんちょうに到着です。
帯広駅前なので
バイクは駅前メイン通りを折れた向こう側の歩道に
止めさせてもらいました。
げっ。。相変わらず凄い行列。
おまけに雨まで降ってきました。
・・・なんだか今日はもう走る気分じゃありません。
へたれな私は列に並びながら携帯で禁断のビジホ探し(爆)。
北海道のビシホと言えばパコかなあ。。温泉あるし。
ホテルパコ帯広の予約に成功しました♪
軽く1時間待ちを覚悟していた行列ですが
あまりの雨脚に離脱組が続出。
おまけに御一人様ワープ適用で並びはじめて20分後には
どーん♪
ライダーたるものコレくらいの雨では動揺しないのです。(大嘘)
味はもちろん美味いですが、並の豚丼です。
まあ、北海道に来て一度も豚丼に会えないのは寂しい限りなので
これはこれで満足です。
午後0時30分
店の外に出るとまだ雨が降っています。
今日はもう走らないと決めたので気は楽ですが
これからレインウェアに着替えてホテルを探すのが憂鬱です。
小走りでバイクまで戻ると
・・あれ?
バイクを止めたのはホテルパコ帯広の前でした(爆)。
ラッキ~♪
エンジンかけるまでもなくロビー前まで手押しで移動です♪
通りに面した屋根付きのロビー前にバイクを置けるこのホテルは
防犯面でもポイント高し。
気に入りました。
こんな時間にチェックインできるかとフロントで訊ねると
掃除が終わった部屋があるのでOKとか。。
またまたラッキ~。
必要な荷だけ下ろして早速チェックイン。
あてがわれた部屋はダブルのシングルユース♪
まさかのラッキー3連発で今日はほんとについてます。
自慢の温泉は2時半からだというので
それまでロビー奥のコインランドリーでたまった洗濯物を処理しますか♪
部屋に入るとドーンとでかいダブルベッド。それに液晶テレビ。
文明よ、こんにちは♪
ちなみにこんな感じ。
洗濯の待ち時間にテレビをつけて情報収集。ニュース番組をあさります。
・・・なに?。。またやっちゃったの?清水健太郎。
程なく洗濯も終わり、地下の温泉へ。
いいお湯でした。
露天風呂の隅にある牛乳風呂は微妙でしたが。。。。
部屋に戻りテレビを見ているうちにうつらうつら。。。
Zu・・・zzzzzzzz。。。
午後6時
すっきり目が覚めました。
折角なので、外に繰り出しますか。。。♪
ロビーに下りて外を見るとやはり雨が降っています。
傘もないのでどうしたものかと、ロビーにあった飲食店MAPに目をやると
50メートルほど先に「鳥せい」があるじゃないですか♪
帯広を中心に道内28店舗を構える鳥料理チェーンですが
一度行ってみたかったんです。
ココなら傘は要らないし。
外へ出ると、祭り特有のザワザワ感♪
好きですね~こういうの。。
広い通りの両端は露天でびっしり。
浴衣の老若男女がいっぱいです。
雨は降ってますがテンション上がりまくり♪
祭り見学は後にするとして
なんとか濡れることなく目的の店に到着。
祭りの影響か店内は大盛況
注文したのは炭火焼とおにぎり2個
さすが有名店だけあって美味いですね。
目の前の巨大炭火コンロで大量に手焼きされる子ぶりな若鶏の半身は
塩で味付け。
カワがパリッと仕上がっていて最高です。
半身の場合はいろんな部位を楽しめるのも魅力ですね。
とにかくビールにもよく合いほろ酔い気分で
ご馳走様でした♪
店をでるとまだ雨です。
アーケードを見つけたので散策することに。
少し歩くと祭りのメイン会場と思われる場所に出ました。
たった今盆踊りが始まったばかりのようです。
その横ではストリートパフォーマーが人だかりを作っています。
この時期は毎年どこに行っても祭りに出くわすのですが
どこで見ても祭りはいいもんですね。
私はしばらく目の前のパフォーマーの芸に見入ってしまいました。
目を奥にやると
見覚えのある景色が。。
暗くて最初は気づかなかったのですが
これは六花亭の裏口です。
雨のこんな時間なのにバイクが4~5台止まってました。
せっかくなのでデザートにとサクサクパイを1本ゲットしてホテルに向かいます。
途中コンビニで缶コーヒー2本と朝食用のサンドイッチを購入。
部屋にもどってしっかりサクサクパイを頂きました♪
テレビの天気予報では
あすは回復傾向のようで一安心。
そしていつの間にか気絶したようです。
~8月16日 10日目~
久々のベッド寝。
心ゆくまで寝坊する予定だったのですが
3時頃目が覚めてしまいました。
することもないので
地下の温泉にGO。
部屋に戻ると眠くなり2度寝。
起きては寝、起きては寝。。
イマイチ消化不良気味の睡眠でした。
午前7時30分
チェックアウト。
昨日は雨から逃れたライダーがたくさんいたようです。
「旅に基本は時計周り」
この極めて個人的な鉄則に従い
残り少ない日程ではありますが、今日から仕切り直して道北をまわる予定です。
したがって、日本海を目指すことになりますが、
タウシュベツ橋梁を一度も見たことが無かったので
まずは国道273号を北上します。
上士幌を過ぎ糠平湖へ。
ローダウンさんが薦めてくれた湯元館の前には
バイクが数台止まってます。
ひなびたいい雰囲気のこじんまりとした温泉街です。
ここはまたの機会に。。。
午前9時
路肩の駐車帯にバイクを止めます。
逆を向いているのは一旦行き過ぎて戻った為w。
この先なの?
怖い。
木片のチップが敷き詰められた歩きやすい道ですが
あまり奥に入りたくないなあ。。
わざと咳払いしながら音を立てて進みます。
そして
じゃ~ん!
ここのところの雨でもちろん水没です(爆)。
さらに国道237号北上。
三国峠。
お約束ショット♪
TMによると標高1139メートル。道内最高所の峠です。
NV-U35はほぼ正確な高度を示してます。
三国峠を越えると
空は更に青く、雲は更に白く♪
気持ちいい~。
大雪湖
石狩川の上流ですね。
奥に見える大雪系の山には雪が残ってますよ。
・・それにしても美しい景色。。
国道273号をさらに進みます。
渡道3日目に雨天のため下向きながらスルーしてしまった層雲峡を堪能します。
堪能、、?・・と言っても速度を落とし気味に走り過ぎるだけですが。
正午
旭川市内で昼食をとります。
大好きな蜂屋でラーメン♪
しかし、いつも旭川は暑いですなぁ。。。
GSの外気温計で33℃。。。
醤油ラーメン大盛り、油多め♪
一度食べると忘れなくなるほどインパクトのある個性的なスープ。
好き嫌いが明確に分かれますね。
私にはどストライク!
今日も地元客で賑わってます。
さて、ここから一気に日本海へ出ます。
旭川市内から道央自動車道で士別剣淵ICへ
無料高速区間は最大限活用です♪
士別からは国道239号で一気に日本海へ出ます。
一週間ぶりの日本海♪
曇ってるし。。
苫前から約10キロ北上すると
蓑谷雅彦の出生地である羽幌を通過します。
蓑谷の「片思い」を口ずさみながら
10年前、凍えて震えながら雨宿りさせてもらった座敷付きのバス停を通過。
懐かしい。。
そこにたたずむ20代だった自分の姿を想像してみます。
その後は一気に手塩まで北上。
ここまでくれば
サロベツ原野はもう目の前。
そして
午後3時30分
北緯45度モニュメント。
天気が良ければ利尻島が見えるはずのショット。
スクリーンに雨粒が。。。。
・・でも向こうには青い空がかすかに見えるような。。
ひゃっほ~い!
これぞサロベツ原野オロロンライン♪
誰が言ったか知らないが(私です)「日本の旅の基本は時計周り」とは
・・・・・よく言ったものだ!
例年だと初日に走ることの多いこの道ですが
やっぱりいいもんです。
来てよかった~。
納沙布岬、稚内市内をスルーして
とうとうやって参りました。
午後5時
宗谷岬。
既に10回以上は訪れていますが
やはり感慨深いものはありますね。
当たり前ですが
写真左側が日本海、右側がオホーツク海♪
人間が区別した
ただの呼び方なんですけどね(爆)。
少し風があります。
今日の寝床はここから30キロほどオホーツク沿いを下った
猿払キャンプ場に決定済みですが
海沿いの何も無い牧草地なので
風が心配です。
途中セイコマでアルコールを調達。
午後6時
到着。
・・・ね。何も無いでしょ♪
風は心配したほどでもないので
さっさと設営してしまいましょう。
・・と、その前に
実はこのキャンプ場、お隣は道の駅です♪
出かけにカミサンからもらった餞別で
アレを買わないと。。
ありがたくGETしましたよ♪
・・どこかの食堂でホタテ丼でも頂こうかしら・・とも考えたのですが
こちらの方がいろんな食べ方できるし♪
午後6時30分
設営完了。
今日は牛が放牧されていませんが、(時間が遅いからかな??)
後ろ柵に白黒のホルスタインがいると
いい絵になるんです♪
このキャンプ場には隣にお風呂もあります。
温泉ではなさそうですが、ありがたいですね。
風呂から上がり、ビールをプシュッとやってしばらく涼しい風に当たります。
最高~♪
飯炊き、飯炊き♪
午後8時
カミサンホタテを食塩ひとつまみの水で解凍して
ホタテ丼でいただきま~す。
・・・うまい!!
充分な甘みとさくさくした生けホタテの食感♪。
やはり、町のスーパーで入手したものとは「質」が違いますよ~。
しあわせ。
いつの間にか雲が去って星空になってます。
さて、ここに泊まると
楽しみがあるんですよ♪
午後9時30分
おやすみなさい。。。
Posted by MON at 22:41│Comments(2)
│旅
この記事へのコメント
いい旅をなさってますねぇ~
オロロンライン、いい感じです。後半晴れて良かったですねぇ
奥様からのほたて代で、帆立を購入...さすが!
帯広から層雲峡、宗谷岬経由で猿払まで一日で走られたんですか。すごい距離ですね。
水戸のカブおじさん、来年も会えるといいですね^^
オロロンライン、いい感じです。後半晴れて良かったですねぇ
奥様からのほたて代で、帆立を購入...さすが!
帯広から層雲峡、宗谷岬経由で猿払まで一日で走られたんですか。すごい距離ですね。
水戸のカブおじさん、来年も会えるといいですね^^
Posted by ねてる at 2010年09月02日 21:31
●ねてるさん●
どうも~☆
オロロンの日はこの度最長の走行距離でした。
600キロくらい・・かな?記録を取ってないので忘れましたが。。
この日天気は好転しましたが、利尻が見れなかったのは残念です。
結局、ねてるさんのレポで刺激を受けながら
行くこともできませんでしたが(爆)。
まあ、、次回への宿題とします。
ホタテは冷凍とはいえ、うまかったですね。。
500gはなかなかの食べ応えでした♪
どうも~☆
オロロンの日はこの度最長の走行距離でした。
600キロくらい・・かな?記録を取ってないので忘れましたが。。
この日天気は好転しましたが、利尻が見れなかったのは残念です。
結局、ねてるさんのレポで刺激を受けながら
行くこともできませんでしたが(爆)。
まあ、、次回への宿題とします。
ホタテは冷凍とはいえ、うまかったですね。。
500gはなかなかの食べ応えでした♪
Posted by MON at 2010年09月03日 12:22
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